2019年10月18日から27日まで開催されたデザインとアートの祭典「DESIGNART TOKYO 2019(デザイナートトーキョー)」では、「IMG SRC PROTOTYPES VOL.05」でお披露目した、光を遮ることでみせるメディア『KAXEL(カクセル)』をさらに発展させ、 WeWork アイスバーグ(東京渋谷区)にて展示を行いました。
『KAXEL(カクセル)』は、「遮光(=黒色)」と「透過(=透明)」を制御し、光学的に “隠すこと” を可能にした空間演出装置です。これまで頻繁に目にする液晶やサイネージのような装置は、概ね「発光」という仕組みを利用して、光によって形状を作ったり、演出をしたりするものがほとんどでした。そこで、情報や映像を “隠すこと” によってみせる、「遮光」を利用したこれまでにない空間演出の方法を探求した結果、『KAXEL』は生まれました。
この “隠す” 装置を使用することで体験できるのは、環境と調和した新しい光のメディアのかたち。DESIGNART TOKYO の展示では、路面にそびえ立つ WeWork アイスバーグのガラス張りの壁面である特徴を生かし、装置の前面を館内の鑑賞者側に向け設置することで外光を遮り、シルエットが形を表します。鑑賞者には、隠されたり見えたりする道ゆく人の往来を感じつつ、街と調和された『KAXEL』の体験をお楽しみいただきました。
人感センサーが前面にセットされているため、『KAXEL』の前に立てば、鑑賞者のシルエットに反応して影のように黒く遮光される他、プログラミングによって制御された、幾何学的な模様や人型のシルエット、データを用いたアニメーションや文字などが表示され、これまでにないスクリーンとして『KAXEL』を楽しむことができます。
街と調和する大きなスクリーンとしただけでなく、今回は照明プロダクトとして発展させたものもお披露目。灯りを囲み側面を『KAXEL』のユニットとした小さな『KAXEL』は、横に設置されたスクリーンにその影が映し出され、影を用いた演出を楽しむことができます。
今回の DESIGNART TOKYO では、街全体がデザイン&アートに彩られる祭典というイベントのコンセプトを彩るべく、空間演出装置としてWeWork アイスバーグ(東京渋谷区)の大きなウィンドウに設置をしました。多国籍で、デジタルリテラシーの高い利用者が大多数を占める WeWork という場所に展示をしたことで、様々な人からリアクションやフィードバックを頂いたことは、今後の活用やアップデートにおけるすばらしい経験となりました。また、人通りの多い原宿・神宮前のウィンドウに展示したことをさらに発展させ、ファッションブランドのショーウィンドウなどでの展開ができればと構想は膨らんでいます。
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